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お食事処ふの@南田町 オムライス&カツライス

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昨日の木幡食堂から引き続きカツライスの連食です。
先日来話題になっている、お食事処ふの@南田町です。
今日はラーメン以外のメニューの中で宿題になっていたカツライス&オムライスです。
カツライスは木幡食堂と同じく、深めの皿に盛られたご飯の上にカツを乗せ、デミグラソースをかけた物です。
まだ二店しか経験していないので、これが正しいのかどうか分かりませんが、どうやら松江近郊ではこれがカツライスのスタイルなのかも知れません。そこで少し調べてみたのですが、どうやらカツライスには地方によって色々と違いが有るようです。調べた限りでカツライスと見られる最も北の料理は根室のエスカロップと呼ばれる食べ物で、ご飯の上にカツとデミグラ、脇にサラダという形は松江のカツライスに近いですが、ご飯が白飯でなくケチャップライスかバターライスになる様です。東北の仙台辺りから関東ではカツライスは豚カツとご飯が別盛りの食べ物を指すようで、カツの皿にはサラダとスパゲティーが盛られ、たれやソースをかける事が多いようです。みそ汁が付く事も多く豚カツ定食と何が違うのかよく分かりません。新潟県の長岡の一部では薄皿に白飯を盛ってその上にカツを置きたっぷりのデミグラソースをかけサラダとスパゲティーをあしらったカツライスが有るようです。これは皿の違いとスパゲティーが乗るか乗らないかの違いはあれ松江のカツライスに近いかも知れません。少し下って名古屋には味噌カツライスと言うのが有るようですが、これも関東と同じくライスとカツは別皿のようです。関西に来ると有名な加古川の「カツめし」の文化圏になります。加古川のカツライスの本来の姿は、薄目の皿にご飯を盛りその上に一口サイズにカットした牛カツにデミグラソースをかけ茹でたキャベツとポテトサラダを盛るスタイルです。店によって名称がカツライスだったりキャベツが生だったりカツが豚カツだったりというバリエーションがあるようです。松江のカツライスのルーツはもしかしたらこの辺りにあるのかも知れません。続いて加古川からは少し離れたお隣感覚の岡山ですが、ここには名前こそカツライスとは呼びませんが、ご飯の上にカツを乗せデミグラソースをかけると言う独特のカツ丼が存在します。カツが豚なのと深めの皿と言う点で加古川のカツめしが松江に伝わる過程と考えることも出来そうです。これとは別に愛媛の今治にカツライスと言う名前で薄目の皿にご飯、その上に豚カツとデミグラソースそしてサラダを添えるという、皿の形状以外は殆ど松江のカツライスと同じと言って良いカツライスが存在します。これは、聞くところによると香川から伝わったと言うことで、元々が岡山のデミグラカツ丼だった可能性もあります。何かしら、加古川から岡山を経て四国と山陰に形を変えて伝わっていった様な形跡が見え隠れしているように思えます。ちなみに、広島以西ではカツライスの記載を殆ど見ることが出来ません。岡山で定着したご飯+カツ+デミグラの組み合わせは、どうやら広島県民には受け入れられなかったようです。
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カツライスが長文になりましたが、この日のもう一つのメニューのオムライスがただ者ではありませんでした。一点の乱れもない完璧なラグビーボール型に巻かれたオムライスには、まず見た目で感激を通り越してあきれてしまいます。中にパンパンに詰まったケチャップライスは何かタダのケチャップ味ではないような気がします。かといってピューレーでもなく特製のケチャップでも使用しているのでしょうか、特別な美味しさがあります。上にかけられたデミグラソースはカツライスの物よりサラサラでもしかしたらブイヨンか何かで少し溶いてあるのかも知れません。このお店の物は何をとっても単純に済まさない、プロの一ひねりを加えた形跡が感じられ、レベルの高さに感激してしまいます。

by emozione | 2007-04-20 13:10 | ラーメン以外